一人暮らしに!簡単・シンプルで実用的!
LED電球を使った最小構成のエコロジー&エコノミーDIY照明器具
引っ越し先のアパートに照明器具がなかったため、パナソニックさんから発売されている電工パーツと格安LED電球を組み合わせたDIY照明器具を作ってみたところ、非常に満足のいくものができましたので紹介しようと思います。
電球ソケット、スイッチ、LED電球のみ。照明器具として必要最小限の構成でお財布にも環境にもやさしいDIY照明器具です。
そしてなんといっても余計なシェードやカバーがないため、不自然な影ができたり照度が低下したりせずに事務所の裸蛍光灯照明のように部屋全体に満遍なく光が広がる点が一番のメリットに感じています。
シンプルな照明が欲しい方はもちろん、私のように照明器具が備え付けられていないアパートでの一人暮らしの初期費用を抑えたい方や、作業部屋などにおすすめです。
<目次>
材料はたったこれだけです!
ソケットとスイッチはパッケージデザインからもお分かりいただける通り、照明器具というよりはコンセントなどと同じ電気工事用の材料扱いのため、ホームセンターでは電材コーナー(コンセントやケーブルなどを取り扱っているコーナー)で売られてます。
無駄なシェード等は一切なくエコロジーで、お値段も非常にエコノミーです。
以下簡単に材料の解説です。
主役のLED電球です。
かつては高価であったLED電球も、近年は電機メーカ以外からの新規参入や海外勢の参入もあり、お手軽に購入可能になっています。
100均やホームセンターオリジナルブランドの格安LED電球など、数百円~入手できる機種もあります。
オリジナルブランド品はセール等で安売りされていることもありますが、中身はLED電球メーカーが製造している電球のOEM品となっているようです。
今回購入したDCMブランドの電球は、アイリスオーヤマさんのOEM品です。
ただし、6畳間でのメイン照明にするには60Wの格安LED一つだけだと暗く、目に疲労感を感じました。
一方、長時間使用しないダイニングや洗面所などでの使用には60Wの格安LEDで十分でした。
アパートでよくある6畳間でのメイン照明として使用を検討する場合は、100Wタイプ(1,000円~)のLED電球を購入されることをお勧めします。
100WタイプのLEDは格安ではありませんが、照度不足で結局電気スタンドを買い足すことになったら結局エコノミーでなってしまいます。
あくまでも個人的な感覚ですが、自宅アパートの6畳和室の部屋において、天井に100WのLED一発設置で、食事、くつろぎ、PC作業などの日常で不満を感じたことはありません。さすがにハンダゴテを使った精密作業は100Wでも厳しいですが・・・。
所有している60W格安品と、100W通常品を比較してみました。
どちらもアイリスオーヤマさん製造の電球で、60Wをダイニングキッチンに、100Wを居室に使用しています。
100Wタイプの電球は60Wに比べ発光部分が一回り大きく明るいだけでなく、放熱器部(LEDで発生した熱を放出する白い部分)が金属製になっており、作りがしっかりしている印象です。また放熱器の差のためかコストの差かは分かりませんが、格安に比べ100Wタイプは寿命も倍となっています。
スマホアプリを使って明るさ測定もしてみました。測定アプリは、
露出計 (Google Playへのリンクです)
を使用しました。
違いは一目瞭然です。
なお、LED電球はワット数だけでなくサイズも様々な種類がありますが、後述のレセップキャップへ取り付けられるよう口金(ソケットに差し込む金属のネジの部分)がE26サイズの物から選びます。
読書など照明器具の真下を明るく照らしたい場合は、「レフランプ」と呼ばれる反射鏡・レンズが一体化したタイプのLED電球がお勧めです。
工事現場など業務用に使われているイメージですが、E26口金の100V型ならばお部屋で使うこともできます。
LEDならばフィラメントよりも圧倒的に低発熱・低消費電流ですから、白熱電球 100W までのレセプタクルに 150W 相当の明るさのLED電球を取り付けることができます。(電気的な消費電力は16.3Wで熱的・電流的に余裕)
ただしパッケージにも『スポットライトにおすすめ』と書かれている通り、電球の正面を明るく照らす設計になっていますから、部屋の隅は暗く感じます。
お部屋の使い方に応じて普通の電球と使い分ける必要がありそうです。
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一般住宅で任意の照明器具を取り付けられる構造の部屋では、写真のような「引掛シーリングボディ」と呼ばれる電源ソケットが付いています。
ソケットのカバーは四角形の物や円形の物、メーカーも様々ありますが、電極部のサイズはJIS C8310で定められており共通となっています。
照明器具側のプラグ(シーリングキャップ)も同じJIS C8310規格に従って製造されているため、ユーザーは任意の照明器具を取り付けることができます。
ある意味、照明器具専用規格の一種のコンセントと解釈することもできます。
※古い住宅では、通常のコンセントと吊り下げチェーンによる固定となっている場合があります。
その場合は、コンセントプラグ給電式のLED照明器具を吊り下げる形が現実的な解となります。(引掛シーリングボディへの交換は電気工事士資格と天井の強度が必要になります。)
この天井に取り付けられている引掛シーリングボディを、一般的なAC100V用電球サイズであるE26電球ソケットへ変換する為に必要なものが「引掛レセップキャップ」です。
様々なものが出ておりますが、シーリングボディ側、口金側ともにサイズは規格で定められており共通となっておりますので、見た目や色で決めてOKです。
ただし、中には高発熱の電球での使用を想定していない製品もあります。検討が面倒な場合は、白熱電球100W対応品を買っておけば、圧倒的に低発熱なLED電球ならばまず安心です。
参考として、私の使用している
パナソニックさんのWW 3410WKP
は、100W白熱電球まで対応しております。
LEDは白熱電球に比べ、圧倒的に発熱・消費電力が少ないため、これならば安心して使用できます。
※許容電流の小さなソケットを検討したい場合は注意点があります。LED電球の消費電力がW表記になっている場合、単純に 消費電力÷100 よりも大きな電流が流れている場合があり、1.5倍程度のマージンを見込んで置く必要があります。 詳細は省略しますが、交流負荷にはWで表記された「有効電力」のほかに、Varで表記する無効電力(その名の通り全く仕事はせず、家庭契約では電気代にも加算されないが、発電所や電線路に負担だけはかける電力会社泣かせの電力)が存在するためです。
なおVA表記(皮相電力表記)ならば、単純に100で割った値がソケットの許容電流に収まっていれば大丈夫です。
引紐スイッチは壁にスイッチがない部屋に取り付ける場合のみ必要になります。
壁にスイッチがついている方は 組み立てと取り付け へお進みください。
壁にスイッチがないお部屋の場合、引掛シーリングボディには常時電源が来ており、そのまま引掛レセップキャップをつけてしまうとブレーカーを切るか電球を取り外さない限り電気が点きっぱなしになってしまいます。
そこで、E26口金に対応した引紐スイッチを取り付け、電源を操作できるようにします。
スイッチにはパナソニックさんの WH1010PK(3号国民ソケット)を使用します。
見た目といい、商品名と言い、物にあふれた現代では逆に新鮮です。
最近の機能盛りだくさんの照明器具も沢山ある中、点灯/消灯の切り替えのみです。シェードすらついていません。
昭和前半の「国民ソケット」に現代の「LED電球」を組み合わせて作るミニマルな照明・・・素晴らしい!
こんな照明器具が欲しかった!
<参考>その他のスイッチ
今回購入した3号国民ソケット以外にも、各メーカーから様々なスイッチが発売されています。
ホームセンターなどで取り扱いが多いパナソニックさんの商品を、参考として紹介いたします。
なお、実際に購入したわけではないため画像はありません。メーカー公式サイトをリンクしておきますのでご参照ください。
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「2号新国民ソケット」 WH1010PK
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電球を2つ取り付けられる国民ソケットです。
電球1つでは明るさが足らない方、ワット数の異なる電球を取り付けて明るさを切り替えたい方は「3号国民ソケット」ではなくこちらを購入してみると良いかもしれません。
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「引掛シーリング増改アダプタ4型」 WG4484PK
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引掛シーリング側へ取り付ける薄型の引紐スイッチで、「3号国民ソケット」より短く見た目がスッキリします。
3号国民ソケットは縦方向に紐を引きますが、造改アダプタ紐を横方向へ引く構造となっており薄くなっています。
メーカーのカタログサイト
から商品図面を見てみますと、プラスチック部の長さは「3号国民ソケット」61.2mmに対し、「引掛シーリング増改アダプタ4型」は25mmと、厚さは約40%になっています。
ただし、よほど背の高い人でないと天井へ取り付けた照明の紐を横へ引くことは難しく、実際は同梱の「引きひも金具」で下方向へ引く動きに変換して使用します。付属ヒートンはネジ穴で固定されるため、穴が開けられない賃貸住宅では使用できません。
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「光線式ワイヤレスリモコンスイッチセット 」 WH7015WKP
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消灯タイマー付きのリモコン式スイッチで、引掛シーリング側へ本体を固定し、付属の赤外線リモコンで操作します。
消灯タイマーは1/10/30/60分のワンタッチボタン式となっています。
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「留守番タイマ機能付光線式ワイヤレスリモコンスイッチセット 」 WH7016WKP
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点灯/消灯タイマーの両機能付きのリモコン式スイッチで、引掛シーリング側へ本体を固定し、付属の赤外線リモコンで操作します。
液晶ディスプレイ付きのリモコンが付属し、時刻指定での点灯/消灯ができます。
商品名にあるような、帰宅前の防犯を想定している商品のようです。
税込みで1万円を超える高級品でとても手が出ませんが、暗い雨の日にまだ早朝と思い込んで寝過ごし、目覚まし時計のスヌーズも使い果たした後に飛び起きて慌てて出勤することがある私には、目覚ましとして使えそうで非常に興味があるスイッチです。(笑)
下図のように、「引掛シーリングボディ スイッチ(引掛シーリング型の場合) 引掛レセップキャップ スイッチ(E26口金タイプの場合) LED電球」の順にねじ込むだけです。
慣れれば1分もかからずに組み立てることができます。
天井の引掛シーリングボディへの取り付けは、穴の位置と金具を合わせて差し込み、カチッと止まるまで右にひねります。
ロック付きのテーブルタップのようなイメージです。
ここで、壁スイッチがない部屋の場合、コンセント同様に引掛シーリングボディには常時AC-100Vが通電しています。
握って差し込む際に金具に手を触れたり、水分を付けたりしないよう十分ご注意ください。
壁スイッチがある場合でも、廊下など2か所で制御できるスイッチの場合、ONなのかOFFなのか分からないことがありますので注意が必要です。
心配な場合は、当該のシーリングボディへ接続されているブレーカーを落として作業すれば安心です。
またE26口金はしっかり止まるまで時計回りにねじ込みます。
国民ソケットを使う場合は、電球をねじ込むときと異なり持ちやすい太い部分がないため、天井に引掛レセップキャップを先に取り付けてからねじ込もうとしても斜めになってしまいやりづらく感じました。
そこで先にすべて組み上げてから、最後に天井の引掛シーリングボディへ固定してみると、非常に楽に感じました。
ただし、組み上げてから天井へ固定する場合は、必ず天井へ固定する一番上のシーリングキャップを持って回す点に注意が必要です。持ちやすい形をしているからと電球部を持って回してしまうと、電球やスイッチが破損する可能性があります。
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